軌跡
- keiokarate
- 8月29日
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平素より大変お世話になっております。法学部政治学科3年、女子主将の髙野英莉と申します。
就職活動が始まり、自己分析をするなかで、自分自身が空手部で歩んできた時間を振り返ることが増えました。思い返せば、入部してから今日に至るまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。
入部して間もなく、 私は全日本の舞台に立つ機会を得ました。憧れの舞台に足を踏み入れた瞬間、緊張と同時に高揚感が押し寄せ、「ここで通用する選手になりたい」という強い思いが芽生えました。あの経験が、私にとって空手部での挑戦の出発点だったのだと思います。
しかし、その矢先に膝の前十字靭帯を断裂する大きな怪我を負いました。手術を決断し、当時の大会出場を諦めざるを得なかったときの悔しさは、今でも忘れることができません。練習に参加できず、ただ治療とリハビリに向き合うしかない日々。焦りや不安に押しつぶされそうになりながらも、「もう一度コートに立つ」という思いだけが私を突き動かしていました。
そんな時、刺激を与えてくれたのは、部員の姿でした。厳しい練習を乗り越え、目標に向かって努力し続ける仲間の姿は、 私にとって何よりの励みでした。仲間が懸命に汗を流す姿を見ていると、自分も前に進まなければという気持ちに自然と駆り立てられました。誰かが努力している姿ほど、強く心に響くものはありません。私は仲間の背中に奮い立たされながら、競技復帰を果たすことができました。
昨年12月、私は女子主将を拝命しました。これまでのように自分の競技だけに集中するのではなく、部全体をどう導いていくかを考える立場になったことは、私にとって大きな転機でした。日々の練習や部の運営において、その責任の重さに悩むこともあります。しかし同時に、女子主将という役割があるからこそ、「私はこのチームに何を与えられるのか」という問いを持ち続けられています。単に前に立つ、選手として戦うのではなく、リーダーとして周囲にエネルギーを与えられる存在でなければなりません。女子主将としての役割は決して楽なものではありませんが、困難もまた自分を成長させる糧になると感じています。
そして迎える秋シーズン。まずは関東大会で結果を残し、必ず全日本への切符を掴みます。簡単な道ではありませんが、競技に誠実に向き合い、日々の積み重ねを大切にしていけば、必ず形になると信じています。結果が出る前に歩みを止めてしまうのは容易ですが、変化を恐れず最後までやり抜けば、必ず自分を誇れる姿に変えられると確信しています。壁が高ければ高いほど、登ったときの景色は広がる。だからこそ、私は最後まで挑み抜きます。
今後ともご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。







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